4.穴堀り法
植物に施せる土を作るには好気発酵をさせなければなりません。
好気発酵とは、生ごみなどに空気をよく混ぜて、空気の好きな菌に分解してもらうような
ことだと考えています。生ごみの形がなくなって、黒っぽい土のようなものに変えてくれる段階です。
まず穴を掘って埋める方法を紹介します。
嫌気発酵させて一次処理した生ごみも、なにもしないそのままの生ごみも、埋め方は一緒です。
埋める場所
生ゴミは、まだ根がよく張っていないもののそばに埋めると枯れてしまうことがあります。
生ごみを分解してくれる微生物が出す二酸化炭素やアンモニアなどのガスも、大きな原因の一つの
ようです。微生物の中にいる土壌病原菌が、植物の病気を引き起こしてしまうこともあるようです。
それで、植物の根に触れない場所に埋めるようにします。
私はこんな場所など数箇所に埋めています。日当たりはよくない場所ばかりですが、
生ごみはちゃんと土にかえってくれます。雨水や、花の水遣りの時に水がかかることも
気になっていましたが、どんなに水をかけても意外と大丈夫なようです。(出来れば水がかかりにくい
場所がいいと思います。)
こんな穴です
とにかく場所がないので、彫る穴の直径は30〜40cmです。
こういう穴を掘れる場所を3箇所以上作っておいて、ローテーションで埋めるようにします。
ローテーションでやっていても、生ゴミの分解が遅い冬などは、また他の場所を探して
埋めるようにしています。ここに約10Lのタッパーに入っている生ゴミを埋めていくので、
穴はできるだけ深く掘ります。
埋めます
生ゴミは出来れば何回かに分けて、周りの土とよく混ぜるように埋めていきます。
生ゴミを全部入れ終わったら生ゴミが表に出ないように土を被せてからよく踏み込みます。
フカフカなので、踏むとだいぶへこみます。またさらに厚めに土をかけ、最後に表面を平らにならします。
(最後に被せる土が薄いと、蛆虫の蛹を見つけることがあるかもしれません。)
これで夏は約1ヶ月、冬は3ヶ月くらいでなんとなく土と同化してきます。
卵の殻や、栗の皮、枝などの固いものは少し目につきますが、土の色が全体的に
黒っぽく、腐葉土を入れたような感じになってきます。
生ゴミを入れた土は、窒素分が多いとも聞くので、それを頭にいれて追肥するようにします。
カビのこと
生ごみを埋めた場所の表面に白いカビが見えることがあります。
糸を散らしたようなカビや、写真のような綿状のカビなどがあります。
初めは心配したのですが、生ごみの分解過程で活躍してくれる糸状菌、放線菌などといった
種類かもしれません。(正確にはわからないのですが・・・。)
とりあえず今まで問題もなかったし、分解が進んでいるのだと喜んでもよさそうに思えています。