クサカゲロウ  

クサカゲロウの卵1 クサカゲロウの卵2 クサカゲロウの卵3
虫の様子と効果

1cm位の長さの糸のようなものの先に白っぽく小さい楕円形をした卵がついています。 これが何本かまとまってアブラムシのいそうな茎などにくっついています。 これは「優雲華の花」(うどんげのはな)とも呼ばれるそうです。
優曇華とは、仏教の話に出てくる空想の花で三千年に一度花開くと言われています。 三千年に一度と言うことはとても稀なことで、そのせいか「これを見ると不幸が起こる」とか、 全く逆に「とても良いことが起こる」などと言う迷信もあるそうです。農薬を使わないでいると、 必ず見かけるようなので、「良いことが起こる」と思うことにしています。 でもそんなことを言うなんて、昔はもっと数が少なく珍しいものだったのかな?とか、でもやっぱり昔の人もこの卵を 待ち望んだり、いくつあってもいい、とかたくさんあってもまだ足りない、と思ったかな? などと色々思いました。
アブラムシを捕らえている
クサカゲロウの成虫は、アブラムシをバリバリ食べるそうですが、幼虫はアブラムシを「食べる」というより「吸う」のだそうです。 あごが変形して牙のようになったものをストローの変わりにしてアブラムシの体に突き刺し、 消化液を送り込んで消化された物を全部吸い取る、というやり方らしいです。すごい技です。 アブラムシが暴れると牙を突き刺したまま上にあげて抵抗できなくさせ、おいしいジュースを頂くようです。
一匹の幼虫は約600匹のアブラムシを食べると言われています。頼もしいです。

幼虫は灰色っぽく背中が少しギザギザした感じ。牙があるのでわかりやすいです。 成虫は白っぽい薄黄緑色の体に透き通った美しい羽を持ち、クリクリした大きくかわいい目をしています。

脱皮は2度するようです。脱皮する時はお尻の先を枝や葉に粘液でくっつけて、半日くらいじっとして 休眠するらしく、最後の脱皮のあとは3〜4日で繭作りを始めるようです。お尻から糸を出して17時間には、 直径5mm位のまん丸で真っ白い繭が作られるようです。そして繭の中で更に脱皮をし、 十数日後に美しい羽を持つ成虫となるそうです。秋の幼虫はその繭の中で越冬するそうです。